(1)村人Dは一歩前進した。
はじめまして。
なんてことはない、そこらへんにいる村人Dくらいの人間です。
村人Aのように重要な手掛かりを主人公に提供できなければ、村人Bのように「あ、この村人個性あるな」とも思われない。
村人Dは主人公ともろくに話をしない、しても重要な手掛かりなんて提供できない、個性もない、マップをうろうろしているような人です。
そんな村人Dは、主人公になりたいと思っています。
しかし村人Dは、実は主人公なのです。
村人Dは、村人Dという人生の主人公なのです。
しかし、村人Dはそれに気づいてはいません。
自分の目標に向かって努力し、人とコミュニケーションを取り、良い仲間を引き連れて、勇気を持って果敢に敵と向かい合っていく勇者を「いいなあ、」と思いながらも、マップをうろうろしています。
自分から主人公になろうとしないのです。また、なりたいと思っても主人公になるための知識もありません。なろうとも思っていないのかもしれません。
そんな村人Dが、主人公になり、自分の目標を見つけ、村人Dなりに幸せと感じられる人生を探る物語です。
まあ私の話なんですけどね。
道に迷うこともあれば真っ暗闇に佇んでいるだけの話もあります。
人は一瞬でレベル1から99にならないのです。
しかし、村人Dは「変えたい」と思うようになりました。
快挙です。大きな一歩です。
さあ、村人Dは一歩進みました。
村人Dの物語の開幕です。
よろしくお願いします。